咲顔 ~活気溢れるまちの実現へ~

理事長所信

公益社団法人 白浜・田辺青年会議所
2017年度理事長 田中 孝成

~はじめに~

 私たちは、その日出会った人に「おはよう」「こんにちは」と声をかけます。人から親切にされた時には「ありがとう」と言います。人に迷惑をかけたなら「ごめんなさい」と言います。このような大切なことを教わったのはいつの頃だったのでしょうか。若いお母さんがまだきちんと話せない赤ちゃんに「こんにちはできるかな」「ありがとうは」などと話しかける姿を見かけることがあります。私もきっと幼い頃からそのように人とふれあい、成長しながら沢山のことを覚えていったのだと思います。
 私たちはひとりでに大人になったのではありません。親、学校、先生、友人、そしてまちの人たち。周囲の人々と共に生まれ育ち、この地域で生活をすることで大切なことを学んだからこそ今の私たちがあるのです。そんな私たちは今や地域を育てる側の世代であり、これからは次世代のために私たちが故郷の未来を創造していかなければならないのです。私たちが故郷を想いながら活動をする中、これまでも多くの事柄に挑戦し、そして出会いや学びの中から様々な刺激を受けてきました。数々の挑戦と刺激の先に私たちが次にしなければならないこと、それは自己の精神を奮起させ、その情熱を周囲や地域社会に広げていくことであります。
 現在の地域を取り巻く環境は、人々が日常生活に追われ、自分たちのまちのことなど考えている余裕など無いのかもしれません。紀南地域がより明るく豊かであるために、白浜・田辺青年会議所メンバーが自己を奮起させて活気づき、活動を通じて地域に活力を与えていく根源であることに意識を向けて、社会や周囲の人々にその輪を広げていく必要があります。その輪が広がれば、心から湧き出す咲顔がまちに溢れ、咲顔の溢れるまちになれば、そこに住み暮らす人々が豊かさを実感し、より希望を持って生活することができるはずです。そして咲顔をもって相手のことを尊重し、慈しむことこそが、明るい豊かな社会の実現につながっていくのです。

~まちづくり 「結い」運動~

 私たちのまちには、ある時季になると祭りがあります。その祭りには小さな子どもからお年寄りまで、まちの幅広い年代の方が参加します。夢中になって楽しんでいた子どもたちも歳を重ねるに連れて担いを持ち、年代毎に其々が役割を分担しながら、いずれは運営をする側になります。地域によって祭りの規模は様々ですが、住民が地域コミュニティを活かした運営をすることで一人では到底できるはずのないものを創り上げます。その他、地域コミュニティの役割は様々で、自治会や子ども会、地域の清掃活動や伝統行事など住民の力によって成り立っていることが沢山あります。
 社会には其々の年代で役割があり、子どもたちは地域や地域のコミュニティから多くのことを学び育ちます。そうして先人たちや地域から様々な知識や学びを受け大人になり、地域コミュニティを通じてまた次世代に受け継がれます。
 近年はその地域コミュニティが希薄化しており、これまで伝統的に次世代に引き継いでこられたものが薄れかけていると言われます。しかし、いざという時に私たちは人を思いやり、力を合わせられることを知っています。私たちには間違いなく共に助け合い、お互いを想い合おうとする心が備わっています。人と人、心と心はいつの時代でも必ず結ばれているのです。私たちの運動で地域の方々が自身の心のエネルギーに目を向け、自ら持っている結いの心を日常で発揮できるようになれば、もっと自分たちのまちに誇りを持て、明るいまちの未来に繋げていけるのだと思います。「結い」運動は人々の心にほんの少し語りかけるような運動であり、地域が素晴らしく変化する可能性を秘めた運動であります。人々の心の温かさに希望を持ち、紀南地域の未来のために私たちの心を伝えていきましょう。

~青少年(地域のたから)の健全育成に向けて~

 私たちの活動エリアには歴史や文化、名産品、そして地域で活躍する人材など大切にするべき様々なたからが存在します。紀南地域で生活をする私たちにとっては誇りであり、古くからあるものは大切にしつつ、未来へ向けては私たち自身で新たに発掘し続ける必要があります。
 中でも紀南地域の子どもたちは地域の未来を託す無限大の可能性を持った存在であり、地域にとってかけがえのないたからです。私たち大人の役割は単に子どもたちを大人に成長させることではなく、次世代を担う頼もしい大人に成長させることであり、子どもたちの強く正しく健やかな成長を願うならば、夢を持たせることが必要であります。
 なぜなら、子どもたち自身が夢を持つことや追いかけることが自身の自発的な成長に繋がり、そこから得る様々な経験は、必ず将来に自身が強く生きていくための力となり、糧となるからです。
 子どもたちに夢や希望を抱かせるための教科書はありません。子どもたちに夢を持たせるためには、様々な経験の機会を与え、時代に合わせて子どもたちの気持ちを読み解き、興味や好奇心を呼び起こしながら夢に導く、大人たちの行動と工夫が必要です。それと同時に私たち大人が自身の役割や責任を考え、子どもたちの育成に正しく積極的に取り組むために、正しい大人として様々なことを学びながら成長し続けることが必要です。子どもたちと時間を共有し、共に体験をすることでしか気づけないことがあります。次世代のためにも私たち自身のためにも子どもたちと共に成長する機会をつくり、青年として紀南地域の未来を考え、地域のたからを大切にしていきましょう。

~会員資質向上 自身が原動力でなくてはならない~

 私たちが白浜・田辺青年会議所として未来に向かって走り続けるとしたら、何を原動力にして走るのでしょうか。私たちの活動は地域の未来のためであり、自分のためでもあり、仲間のためでもあります。私たちは一人で活動をしている訳ではありません。私たちが青年会議所活動を通じて様々なことに取り組むことができるのは、いつも支えてくれている家族や友人、そして会社の仲間に理解をいただき、応援をしていただいているからです。
 なぜ、私たちの周囲の人々はそのように私たちのことを支え、応援してくれているのでしょうか。それは私たちが愛されているからです。これからの社会をけん引する存在になり、その資質を高め頑張って欲しいと期待されているからなのです。
 人は支え合って生きておりますが、支えられているだけでは強くなれません。私たちは私たちを取り巻く周囲の方々に感謝の意を込め、私たちの学びの成果や新しい気づきを人々に示していくと共に、自身が奮い立ち、周囲に活気を与え、人々を元気にしていく意識と行動が必要です。そうして周囲の人々がさらに応援したくなる、そんな人物になる、つまり原動力は自身であるのです。青年会議所活動を通じて私たちが力強く成長することで周囲や地域が元気になり、さらなる活力となります。自身を奮起させ、人々に精一杯の感謝を込め、多くのことを周囲の人々に還元できる活力の源とならなくてはならないのです。

~会員拡大~

 私たちは青年会議所活動を通じて様々なことに取り組み、多くのことを学んでいますが、それと同様に大切にしていることがひとづくりです。
 私たちは一人で活動をしている訳ではありません。運動も活動も多くのメンバーが協力して知恵を出し合い、知識を共有するからこそ正しく強い運動や活動ができます。また、その環境の中で自身が磨かれ、お互いに影響を受け合うからこそ私たちは成長をします。どちらも源となっているのは志高いメンバーであり、会員拡大は大変重要です。
 拡大にあたっては白浜・田辺青年会議所が持っている多くの魅力と候補者の方々が期待をしている部分を合致させ、明確な説明で候補者の心を掴んでいくということが大切になってきます。
 そのためにはまず、白浜・田辺青年会議所が行う事業の精度を高め、活動や運動を通じて地域の方々にしっかりと魅力を感じていただくことが大切です。そして白浜・田辺青年会議所の価値を追求し、地域の候補者に対し理解をしていただける手法を確立させることが必要です。そして何よりも私たちが故郷に感謝し、紀南地域の未来を想い活動をしているという気持ちを語ることが、会員拡大には大切であると思います。会員の増強は私たち自身のためだけではありません。紀南地域の未来のためにも全員が一丸となって取り組んでいく事が大切なのです。

~組織力向上 真の仲間たち~

 私は学生時代、野球部に所属し、仲間と共に練習に打ち込む毎日を過ごしていました。共に汗を流した仲間との思い出は今でも私の人生の糧となっています。
 日々の部活動では全員が同じ練習をしていましたが、試合の日が近づいて来るとレギュラーと控え選手では練習内容が異なってきます。勿論、試合当日は全員が試合に出られませんが、試合に出ないことを知っている部員たちも同じようにいつも姿を見せてくれます。試合で活躍するのはチームの中でも技術の高い選手であり、チームの代表選手ですが、彼らが練習に打ち込めるのも試合に集中できるのも、試合に出ないチームメンバーを含め全員が其々に自分のできることをチームの為にしていたからです。
 青年会議所に置き換えても、一部の人たちだけで活動をしている訳ではありません。あなたが全力で事業に打ち込むことができるのは、あなたを全力で支えてくれているメンバーが必ずそこにいるからなのです。
 白浜・田辺青年会議所の運動は全員が力を発揮しないと意味がありません。いつも側にいてくれているメンバーに改めて感謝し、そして自分自身もいつでも誰かのために全力を尽くす、そんな意識を持ち、日々の活動と仲間を大切にしなければならないのです。

~組織の深化 青年経済人らしくあるために~

 白浜・田辺青年会議所には51年に亘る歴史や伝統があり、それらを大切にしながらメンバーは全員で力を合わせ日々活動しています。そして私たちの活動は社会や企業経営など、実践で役立てることのできる修練や鍛錬でもあり、歴史を重ねた分だけ活動は年々深化していなければなりません。そのためには現在の活動に改めて目を向け深く意味を知り、考える必要があります。
 民間の企業でもこれまでとは違った方法や新しい技術を取り入れることは当然であり、業務改善をすることで成長を続けています。それはコスト削減や品質向上、効率化などを目指したからであり、企業が現状を分析することから取り掛かっています。しかし、長年の習慣に問題が潜んでいるなどの場合は気づくことさえ難しく、些細なことにも目を向けていくことが必要になってきます。
 青年会議所も同じように、今後の運営や活動をより時代に相応したものにし、深化させるためには、51年に亘り引き継がれた白浜・田辺青年会議所の運営やルール、習慣にどのような本質や意味があるのかを改めて深く考え、知ることが必要です。そうすることにより私たちの組織が洗練され、活動そのものが私たちにとって大きな学びの場となるのです。
渉外広報にあたっては、メンバー一人ひとりに運動の意義や目的を伝え、積極的に巻き込む必要か゛あります。ます゛は、関係各所と緊密な連携を図り、白浜・田辺青年会議所の活動を円滑に推進て゛きるよう気概ある渉外活動をしなければなりません。そして私たちか゛運動を展開するには、活気溢れる運動をつくると共にその運動を組織の内外に向け効果的に伝播していく必要か゛あります。白浜・田辺青年会議所は私たち自身が深化できる場です。今一度、一人ひとりが真剣に考え、責任を持ち、時代と共に変化しながら時代に合った組織を全メンバーで創り上げなければならないのです。

~目的と志~

 その昔、杜黙(ともく)という人物が作った詩がその様式や規則にあっていなかったことから、いい加減なものや間違いの多いものを杜撰(ずさん)と表現されるようになったそうです。事業をする際に最も大切なことは目的です。しかし、私たちは、物事や情報の量が多くなるにつれ、様々な事柄の中に本質を見失いがちになります。一所懸命取り組んでいるにも関わらず目的を見失ってしまっては杜撰であると言われてしまうかもしれません。私たちが何かに取り組む時には目的をはっきりと持ち続けることが必要です。そして、もしも目的を見失ってしまったとしても、もう一度見つけ出すことができるような準備が大切です。
 それと同様に大切なのは志です。強い気持ちで向かうその方向は、その人の心が指す方向であるところから「志」と言います。自身の知識や能力を発揮し、目的を達成できるということは素晴らしいことでありますが、例え満足のいく結果が得られなかったとしても、目的達成のために努力を重ねるということはもっと素晴らしいことであると思います。なぜなら、私たちの学びは、今できないことができるようになることや、今知らないことを知るようになることで得られるものであるからです。そして多くの人は、何かを直向きに頑張っている人に魅せられ、影響を受けます。目的と志を持ち、全力で取り組むことは人生において沢山のかけがえのない財産となり、それを実現させられるのが青年会議所活動であるのです。

~結びに 想いの種~

 多くの人々が小学生の頃などにアサガオの種を蒔いた経験があるのではないでしょうか。暖かくなり始める時期に種を蒔き、しばらくすると芽が出ます。ただ花を咲かせるだけなら放っておいてもかまわないのでしょうが、綺麗に咲かせるためには、水を切らせないように注意し、工夫を重ね毎日少しずつ様子を見ながら世話をする必要がありました。私たち青年会議所の活動も同じように、目的を達成するために様々な苦労をし、メンバーと協力し合い、慎重に少しずつ工夫を凝らしながら運動を進めていきます。ただ、私たちの目的は事業をすることではありません。地域のことを想い、私たちの活動を通じてその想いを多くの人々の心に届けることが本質であり、大切です。そして花が残した無数の種が様々な場所で芽を出し沢山の花を咲かせるように、私たちの運動が多くの人々の心に残り、さらに未来の地域へ根付いてくれることを望んでいます。
 私たちの活動を通じて紀南地域の人々に、また関わりのある全ての方々に私たちの心から湧き出る活力が活気を与え波紋のように広がり、人々の心に花を咲かせた時、この紀南地域はより活気で溢れる温かいまちになるはずです。何も無い場所に何も起こらないように、私たちの奮起を無くして地域や周囲に変化は起こりません。まずは私たち白浜・田辺青年会議所が活力の源でありましょう。全ては紀南地域の未来のために。

 

2017年度 基本計画

基本理念

咲顔(えがお)

~活気溢れるまちの実現へ~

基本方針

・まちづくり 「結い」運動の実施

・青少年(地域のたから)の健全育成

・会員資質向上 自身が原動力でなくてはならない

・組織力向上 真の仲間たち
 
・組織の深化 青年経済人らしくあるために

・会員拡大の実践

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