公益社団法人 白浜・田辺青年会議所
2023年度理事長 泰地 雄也
~はじめに~
「生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである。」
これは皆さんも一度は耳にしたことがあるでしょう。進化論で有名なチャールズ・ロバート・ダーウィンの言葉です。変化の激しいこの世の中において、何が本当に必要とされているのか、どのようにしていくことが歴史ある団体を継続させていくのに必要なのか、そういったことを常に念頭において、白浜・田辺青年会議所の舵取りをしていく必要があると切に感じています。
諸先輩方が築いてこられた伝統を引き継ぐとともに、変化が必要な部分については変化をしていくことで、この地域の未来のために、地域から真に必要とされる組織となっていく必要があります。自分たちが生まれ育ったこの紀南地域のために、変化を恐れず、勇気を持って前に進んでいきましょう。
~組織力を向上する全員拡大~
会員の減少が叫ばれて久しいですが、2022年度は多くの新入会員を迎えることができ、会員拡大については成功を収めることができたと言えます。とはいえ、青年会議所には40歳で卒業という制度がある以上、会員拡大を止めることは死活問題であり、今年度もその歩みを継続していかなければなりません。メンバー全員が会員拡大の意識を持ち、全員で拡大していくことが必要です。
何をするにも人の力が必要です。一人よりも二人、二人よりも三人と人が集まることでいろんな活動がより良いものへと進化していきます。私たちが魅力ある人間になるとともに、JC活動の魅力を周りに積極的に話をして、全員拡大に努めていきましょう。
~変化を恐れない組織運営と魅力の発信~
1965年7月、白浜・田辺青年会議所は「明るい豊かな社会」の実現を理想とし、強い志をもった47名の青年たちによって誕生しました。誕生してからこれまで脈々と受け継がれていること、それは一言で表すと「この地域のために」ということだと考えます。そこは絶対にブレない、ブレてはいけない軸です。創立から現在までの先輩諸兄はその時代に合った形で地域のために運動を展開してきています。
運動を展開するには定款・諸規定・内規に準拠した厳格な運営を行うとともに、メンバーもそれらの内容を理解し、品格ある青年としての自覚を持つことが必須です。組織は「人」の集合体です。この「人」が品格ある青年であり、この地域のために真剣に運動をしていけば、おのずと組織は魅力的になります。魅力ある組織となるために、伝統を守りつつ、時代に即した変化をし、しっかりとした組織運営を行っていきましょう。
魅力ある組織が真剣に運動を展開していけば、その魅力が地域に伝播していきます。しかし、それに加えて、様々な手法で活動・運動を発信していくことで、魅力の伝播にスピード感が出てきます。今まで実施している広報の発信はもとより、SNS等を駆使して、更なる広報活動に力を入れていきましょう。
今年度も和歌山ブロック協議会、近畿地区協議会に出向者を輩出します。そこで活躍してくれる出向者のためにも、青年会議所間との連絡を取り合い、要請があれば積極的に参加できるように密な連携をとっていくようにしましょう。
~魅力ある人財育成と組織力向上~
入会から3年未満のメンバーが全体の5割弱を占めている現状において、今最も必要なのは魅力ある人財の育成です。コロナ禍においても高い志を持って入会してくれたメンバーのために、実りある時間を作るように努めていきましょう。
入会3年以上のメンバーについても、新型コロナウイルス感染症により、JC活動・運動があまりできていないのも事実です。再度、JCとは何か、何をするところなのか、ここで自分たちは何を為したいのかといったことを見つめ直すとともに、皆で人間力向上、魅力向上させていきましょう。
JCには多種多様な学びの機会が設けられています。それらを積極的に活用し、入会年度に関係なく、資質向上、人財育成をしていきましょう。また、どんなときにも協力し合える組織となるため、メンバー間の絆を深める交流をし、組織力を向上させていきましょう。
~地域の財産である青少年の健全育成~
時代の変化スピードは近年ますます加速しており、様々なことが目まぐるしく進化しています。働き方、ライフスタイル、情報の収集方法等、すべてのものが変化していますが、そんな中でも変わらないものがあると思います。それは、子供が「地域のたから」であるということです。
時代の流れが非常に速いこれからの社会を乗り越えていくために、いろんなことに対応していかなくてはなりません。そして、壁にぶつかることもたくさん出てくるでしょう。そんなときに支えとなってくれるのは、家族はもとより、かけがえのない信頼できる友人です。そういった友人を作れるかどうかは、子供の時からたくさんの人とコミュニケーションをとり、いろんな体験をし、失敗や成功を繰り返していく事が大事です。
子供達には無限の可能性があります。様々なことに興味を持ち、やりたいと思うことには果敢に挑戦する心、仲間を作り、その仲間を思いやり、一緒に何かを達成していき、自分で未来を切り拓く力を養える事業を展開していきましょう。
~地域の光となるまちづくり事業の実施~
新型コロナウイルス感染症の拡大が始まってから、人々の生活は一変しました。繰り返し訪れる感染拡大により、企画していたイベントの開催が中止となる、地域の祭りごとに関しても、中止や参加動員数を少なくして開催するなど、すべてのことが今まで通りに開催することができなくなってしまいました。少しずつ元の形に戻ってきていますが、まだまだ完全に戻ったとは言えません。そのことにより青年会議所メンバーだけではなく、地域住民の方もストレスが溜まっているのが現状だと思います。イベント等の開催を待ち望んでいる人も多いことでしょう。
私たちが暮らすこの紀南地方には様々な素晴らしい資源があります。海、山、川などの自然環境に始まり、温かい人情のある人たち。この地域の未来のために、この地域に暮らす人たちの笑顔が溢れる、希望の光となる事業を展開していきましょう。
~結びに~
高い志を持って入会した青年会議所。入会することを選択したのは皆さん自身です。自身の選択、決断に責任を持ち、どうせするなら真剣に40歳までの青年会議所活動に取り組んでいきましょう。青年会議所活動に理解を示してくれている会社のメンバーや家族に感謝の気持ちを忘れず、楽しんで、笑顔で取り組んでいきましょう。
楽しいことだけではなく、しんどいこともあるかもしれません。そんなときには迷わず、周りのメンバーに助けを求めてください。きっと手を差し伸べてくれます。そして、真剣に取り組めば取り組むほど、周りはあなたを応援してくれます。そうしていくことで、真の「絆」が生まれます。
変化が激しく、臨機応変な対応をしないといけない時が多々生じてくるかもしれません。変化を恐れず、前に突き進んでください。真剣に悩んでください。そうすれば「光」が見えてくるはずです。
この地域のために何が必要か、何をすることが良いのか、今までの固定概念にとらわれることなく、変化が必要なときには変化をしていきましょう。時代の変化スピードは益々速くなるばかりです。この変化に対応するためには、どの法人格が適しているのかを検討することも必要になってきています。メンバー全員で真剣に考え、変化に対応し、進化していきましょう。そして、共に成長し、「明るい豊かな社会」を実現させていきましょう。
2023年度 基本計画
基本理念
CHANGE
~変化を恐れず前に進もう~
基本方針
・組織力を向上する全員拡大
・変化を恐れない組織運営と魅力の発信
・魅力ある人財育成と組織力向上
・地域の財産である青少年の健全育成
・地域の光となるまちづくり事業の実施